榮米だより VOL.221 13.11.24
2013年12月1日
だんだんと冬の気配がしてまいりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。榮農場の11月は、稲刈りを終えたコンバインなどの大掃除や来年に向けての田んぼの土づくりなどをしています。
コンバインは1シーズンの刈り取りで泥やわら、ほこりなどがどっさりたまっていくので、1台掃除するだけでもかなり時間がかかります。しっかり掃除したのち、また来年の秋にすぐに出せるように調子の悪いところをみたりオイルの交換、注油などをすませて倉庫にしまいます。
下の写真のトラクターの後ろについている2本の爪がついた機械はサブソイラというものです。どういうものかといいますと、まず水田というのは沼のようなイメージで入ったらどこまでも沈んでいくようなものだと思っている方もおられると思いますが、泥になっているのは上から15~20cmくらいの部分だけで、その下にはがっちりと締まった土の層の「耕盤」という層で出来ています。これがないと水をいれてもどんどん下へ染みこんでいってしまいますし、トラクターなども埋まってしまいます。なので普段は耕盤を壊さないようにトラクターで耕す時に気をつけて作業しています。ですがあまりに水が底に染みこんでいかないと、今度は排水がうまくいかず水がたまりすぎてしまい抜きたい時に抜けないといった事が起こりますので、そういったときにサブソイラの出番となります。2本の爪を耕盤に突き刺してひっぱってやることで耕盤に溝をつくり、排水しやすい田んぼにしてやります。今回はこれを貸してもらえましたので、排水が悪かったところを中心に作業してまわっていました。どのくらい効果があったかは来年の稲作りを始めるまでわからないので難しいところですが、少しでも田んぼをよい状態にもっていきたいです。
そして今年もそばの収穫時期になりましたので、刈り取りをしました。今年のそばは台風の影響もあって風で横倒しになっており、刈り取るには地面ぎりぎりを走らないといけないため難しい作業でした。刈り取ったそばは天日である程度乾かし、乾燥機で狙いの水分まで落としてから粉にしていきます。
寒くなってきましたのであたたかいごはんがおいしい季節になってまいりました。新米もおいしいのですが、この時期のお米は収穫から少したち、ちょうど良く味が落ち着いてきますので、またおいしく感じられるかと思います。体の芯からあたたまるお料理と一緒に榮米をお召しあがりください。また、もちろん今年も滋賀羽二重を使った榮もちを作りますので、年始用のお雑煮や鏡もちなど、ご注文いただけたら幸いです。今年もがんばって餅つきをしていきたいと思います。