榮米だより vol.204 2012.6.24
2012年6月25日
今年もみなさまのおかげをもちまして約1ヶ月半続いていた田植えが終了し、まずは一段落とほっとしているところの榮農場です。
植え終わったばかりですが、それぞれの田んぼを見に回っていくと、植え始めたころの稲はもうりっぱに育ってきていて成長の早さにおどろきます。榮農場では疎植という植え方をしていて、株と株の間をかなり大きくとってあります。これによって、根を張れる面積が増えるため一株一株が大きく、力強い育ち方をします。また、葉っぱが横に大きく広がるため葉一枚にあたる光の量が多くなって、光合成が促進されます。反面、株の間から雑草が生えやすかったり、収穫量が少し減る(一株からとれる量が増えるのでそれほどでもないのですが)という欠点もあります。
と、ちょっと小難しいことは置いておいても、少し前まで一般的に行われていた「多く植えたらそれだけ収穫が多い」という考え方の密植で育てられている稲と見くらべると、明らかに茎が太くしっかりと頼もしい育ち方をするので、見ているだけでも楽しいです。葉の緑色もきれいで風にゆれる姿に癒されます。収穫まで無事に育ってほしいです。
新商品『はいが美人』ができました
美容と健康に役立つ成分がたっぷり含まれているのに、白米にして捨ててしまっている胚芽を残し、ぬかの部分をとりさっているので白米と同じように炊けてもっちりとした食感を味わえる新商品『はいが美人』を作りました。
種として稲から栄養分をおくりこまれ、次の芽を出すための力をため込まれている胚芽の栄養を普段のごはんで摂ることができます。
現在販売しております『発芽う米ちゃん』は玄米の表面のうす皮のみを削り取りぬか層を残しているのに対し、こちらはぬかの層を取り去りながらも胚芽を残すように精米しています。そのため発芽う米ちゃんよりも白米に近く、食べやすくなっています。ジッパーがついた1.5kg入りになっていて¥1500です。ぜひご注文ください。
6月としてはめずらしく日本列島を直撃した台風4号が過ぎ去ったところでこれを書いています。幸い大きな被害もなく過ぎ去っていってくれて、稲も無事でした。現在減反の田の麦の刈り取りをやっているところでのこの台風だったので一時中断していましたが、天候が回復次第作業再開したいと思います。刈り終わると次は大豆の種をまくので早く刈り終わりたいところですが、梅雨のこの時期にかさなるので、毎年天候が思うようにいきません。晴れ間が見えたらすかさず作業に行く6月でした。
7月になると稲は出穂期に入るので、穂をしっかりと実らせるための肥料をまいて回り始めます。お米の味を決める大事な作業なので、気温が上がってきて暑い中になると思いますが、熱中症などに気をつけながらがんばります。ありがとうございました。