榮米だより VOL.314.21.8.29
2021年9月3日
8月上旬の夏らしい日差しと暑さから一転、お盆期間は日本各地で大雨に見舞われ、被害が心配な状況となっておりますが皆様お元気でお過ごしでしょうか?滋賀でも交通の要になっている国道1号線の京都との県境付近で土砂崩れがおき全面通行止めになるなどの事態になっており、降り続いた雨の被害が出ておりました。
そんな大雨の時には、田んぼは水を一時的に貯めておけるダムとして働いていて、水害の防止に役立っています。計算では、田んぼに貯められる貯水量はダムが貯めておけるそれと比べて3.4倍にもなるのだそうです。滋賀県では中心に琵琶湖があり、そこに東西南北から川が流れ込んでいるため、歴史的に水害が多く発生していたようです。栗東市内の東海道は当初野洲川に沿って作られていたものが1682年の大洪水で道路が流されてしまい、山側を迂回するルートに変わったという経緯があり、治水は重要な事案だったのだと考えさせられます。滋賀県は他府県と比べて田畑で栽培する農作物のうち水稲が占める割合が多いのですが、この辺のことも理由の一つなのかもしれません。それにしても、被害がでるような大きな異常気象が起きないことを祈るばかりです。
8月末の現在、稲刈りを開始する直前といった状況なのですが、稲のほうもこの長雨の影響を心配しております。日照時間と気温が低かったため生育が遅れ気味になっており、また田んぼがぬかるんでいるのでコンバインが入れる程度まで乾くのに時間がかかりそうな状況です。長かった梅雨やお盆の長雨に負けず今年も無事に育ってくれた稲を最適な状態で収穫できるよう準備を進めていきたいと思います。
コシヒカリ、キヌヒカリや最近人気でご好評をいただいているミルキークイーンといった生育の早い早稲品種から稲刈りを始め、収穫の適期をみながら稲刈りを進めていきますので、今年の新米を楽しみにお待ちいただければ幸いです。 9月は残暑が厳しいとの天気予報が出ておりますので、皆様もお体にお気をつけてお過ごしください。