榮米だより VOL.310.21.4.25
2021年5月5日
暖かい春の陽気とともに米作りの季節がやってまいりました!今年も種まきから稲の栽培を始めています。
苗は1箱28cm×58cmの大きさで、それを榮農場では6000箱前後作っていて、ビニールハウスに並べて田植えの時まで大事に育てています。
これだけの数になると一部では発芽しなかったりうまく育たなかった箱が出てくるものなのですが、今年は一面きれいに育っていて、良い苗になってくれています。この苗は榮農場で使うものだけではなく、他の農家さんに販売もしていますので、買っていかれた方の育成にも関わってくるので責任重大です。この調子でしっかりとお米を実らせる良い苗を育てていきたいと思います。
そしてゴールデンウィークから田植えが始まります!稲作としては、一年を通してなにかしらの農作業がありどれも大切な作業なのですが、やはり田植えは特別感があります。植えるだけではなく、田んぼの土づくりや水の引き込み、植えた後の管理などとても忙しくなってきますが、美味しい榮米のために一つ一つこなしていきたいと思います。
今年は暖冬の影響から桜が記録的な早さで開花しておりましたが、同じく天候の影響を受ける農作物の成長も早くなっています。
麦の成長も早く穂が出そろって麦らしい姿になってまいりました。4月末ごろに最後の肥料をやり、6月後半に収穫予定です。天候が良かったことで雑草が多いという問題もあるので気を付けて育てていきたいと思います。 また暖かいだけではなく適度に雨が降ってくれたことによる農作物の好調な生育なのですが、春の雨は古来からいろいろな名前で呼ばれてきました。二十四節気の6番目にあたる4月20日ごろを「穀雨」といい、この時期に降る雨は五穀豊穣をもたらしてくれる雨といわれていました。似た意味を持つ「瑞雨」「慈雨」「甘雨」などの言葉もあり、実際この時期に降った雨が水田へと流れ込み良い稲を育てる重要な水になっているのですが、雨ひとつをとってみても細かく美しい表現が日本人らしく思う所であり、同時に作物の生育の良悪は生活に大きな影響を与えていたことが感じられます。私たちも、自然と調和し日々感謝をもって精進してまいりたいと思います。